<meta http-equiv="refresh" content="0; URL=https://mobile.twitter.com/i/nojs_router?path=/i/moments/851803349875703810"> Taylorの定理の易しい証明法

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Taylorの定理の易しい証明法

積分型剰余項付きのTaylorの定理はn階の導函数をn回不定積分するだけで得られる。超簡単!
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4月に大学新入生からよく質問されるのが、テイラーの定理について。一番素朴な証明法はfのn階の導函数に不定積分∫_a^x dxをn回作用させることだと思います。加速度から位置を出す計算の単純な一般化。加速度からだと1/2!が出て来る所までしか見えないですが、〜続く

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続き〜、高階の導函数から出発すれば自然に1/k!が出て来ることがわかる。続く

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続き。まず1回目の不定積分:f^{(n-1)}(x)=f^{(n-1)}(a)+∫_a^x dx_1 f^{(n)}(x_1)続く

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2回目:f^{(n-2)}(x)=f^{(n-2)}(a)+f^{(n-1)}(a)(x-a)+∫_a^x dx_2∫_a^{x_2}dx_1 f^{(n)}(x_1)続く

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3回目:f^{(n-3)}(x)=f^{(n-3)}(a)+f^{(n-2)}(a)(x-a)+f^{(n-1)}(a)(x-a)^2/2!+∫_a^x dx_3∫_a^{x_3}dx_2∫_a^{x_2}dx_1 f^{(n)}(x_1)続く

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n回目:f(x)=f(a)+f'(a)(x-a)+f''(a)(x-a)^2/2!+…+f^{(n-1)}(a)(x-a)^{n-1}/((n-1)!)+∫_a^x dx_n…∫_a^{x_3}dx_2∫_a^{x_2}dx_1 f^{(n)}(x_1)続く

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こういう計算を書くときには、∫f(x)dxのスタイルにこどわらずに、∫dx f(x)のスタイルで書きたくなる。内容的には高校レベル。剰余項の積分表示式もきちんと得られており、その意味も明瞭。加速度から位置を出すときに2回不定積分することの単純な一般化。続く

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続き。そして、積分定数f^{(k)}(a)のk回の不定積分でf^{(k)}(a)(x-a)^k/k!の項が出て来る。以上の素朴な方法なら、剰余項付きのテイラーの定理の各項の由来を高校レベルの感覚で完璧に理解可能。この方法による証明は教科書にも書かれるべきだと思う。

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TeX的書き方は読み難いと思うので手書きの説明。Taylorの定理の易しい導き方。

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⚡️ "Taylorの定理の易しい証明法" 作成者:

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以上の計算を理解できた人は「∫dx f(x)だと、(∫1dx)×f(x)に見えて仕方がない」というような感覚を捨て去ることにメリットがあることも理解できたはずです。記号法への変なこだわりを捨てた方が、括弧の少ない簡潔な数式を書きやすくなります。

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大学新入生向けの微積分の教科書では、高木貞治『解析概論』と同じ証明法(Cauchyの平均値の定理をn回使う方法、おそらく実質的に『解析概論』のコピペ)が多数派だと思います。きちんと統計は取ったことがないのですが。教科書にはもっと多様性があった方がよいと思う。

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昨年の終わり頃に大学新入生のときの微積分のノートが発見できたので、全ページスキャンして電子化した。大学新入生の段階で「理解しないままで板書をノートにうつすだけ」というようなことは全然していませんでした。易しい講義で助かった。

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テイラーの定理には複数の変種とたくさんの証明法があるのに、高木貞治『解析概論』のやり方の実質的コピペになっている教科書が非常に多いと思う。そのことを思い出すたびにとても残念な気持ちになります。

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大学生になったら、教科書の質に批判的になるべきだと思います。そして真剣に読む本は適切なものを選んだ方がよいです。

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うちの大学はどうだったかなー,と1年の微積の教科書開いたらTaylorの定理の証明は書いてなかったでござる.

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高木貞治『解析概論』と同じテイラーの定理の証明法は高校の数学の教科書にも載っています。添付画像は2014年発行の実教出版『数学III』より。高校の教科書にさえ証明が載っているので、大学で使っている教科書に証明が書いていないケースがあるのはまずすぎ。

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n回微分可能の条件をC^n級に強めてn回不定積分するだけでTaylorの定理を証明する方が高校生にとってもわかりやすいのではないか?不定積分の繰り返しなら、テイラーの定理の結果を知らなくても自動的にいつもの項がすべて出て来る。高木貞治『解析概論』の実質的コピペが多過ぎ。

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大学新入生のときのノートでは、平均値の定理だけではなく、Taylorの定理もRolleの定理に帰着しているのですが、Rolleの定理は閉区間上の連続函数が最大最小を持つことを認めて証明しており、実数の連続性を含めて認めて使った事実には後で証明をつける方針になってました。

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その講義を聴いていれば、高木貞治『解析概論』を初心者泣かせの第1章からすらすら読めるようになる感じ。実数の連続性やコンパクト性に関わる結果を認めてからε-δで説明し、後できちんと証明をつけるという方針は数学科の新入生にとってはとてもありがたい講義だったと思います。

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しかもその講義は1年かけて1変数の微積分しかやらないという方針。実数の連続性、コンパクト性、ε-δ、一様連続性、…などなどのすべてにきちんと証明をつけていても、ゆっくりでとても易しい講義でした。今でも、数学科の学生にはそういう講義を最初にした方がよいと思います。

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Taylorの定理の証明をCauchyの平均値の定理を経由せずに直接Rolleの定理に帰着する方法は添付画像の通りです。英語でググるとそれなりに知られている方法のようです。

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Taylor展開する点を動かすのは一つの定跡になっています。しかし、テクニカルに面白くはありますが、正直、理学部や工学部でこのやり方でTaylorの定理について説明する気にはまったくなれない。

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私自身は大学新入生のときには、紹介したRolleの定理に直接帰着するテクニカルなTaylorの証明法で講義を受けて鍛えられたわけですが。数学を専門にやるなら、多彩にテクニカルなこともできないとまずい。

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3つ前の添付画像の証明中のF(t)の定義は点tにおけるテイラー展開の最初のn個の項なので意味はわかりやすいでしょう。問題はg(t)の方です。Rolleの定理が使えるようなg(t)の取り方は一通りではありません。違う取り方をすれば異なる剰余項の形が得られます。

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インターネット時代になって、さらに携帯端末が主流の時代になって、寝床で軽い数学ネタをググって雑談できる時代になってしまった。子供のときには大人になってこんなことをしていることをまったく想像できてなかった。健康にはよろしくないかも。

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もしかしたら、私が大学1年のときのノートの電子化の公開を望んでいる人がいるかもしれませんが、さすがに恥ずかし過ぎなので全公開は精神的にちょっと無理な感じ(笑)。よくよく考えると恐ろしいものが見つかってしまった!Taylorの定理の部分だけを添付画像で公開。

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大学1年のときの講義のノートのスキャンには最初ちょっと失敗してしまいました。白黒の設定でスキャンしたら鉛筆書きの文字の大部分が白くなって消えてしまいました。グレースケールでスキャンしたら成功した。昔はシャーペンを使っていたんだよね。今は水性ボールペン。

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シャーペンを使っていたのは「消しゴムで消せるから」なんですが、実際には消しゴムを使えなくても困りません。どうしても消したい場合には修正テープで消せばよいし、二重線やバッテンで廃棄部分を示しておいて次のページに進んでも実用的には全然問題ない。

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あとノートをスキャンして電子化しておくととても便利です。膨大な量の紙束を管理するストレスから解放された。テクノロジー万歳。

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続き~、それだと積分型剰余項が単なるn重の不定積分に過ぎないことが見えなくなってしまい、初心者にとって剰余項の形が不思議に見えてしまうようになってしまうと思う。それにも関わらず、多くの人が部分積分で解説しているのはきっと「証明のコピペ」が原因だと思う。

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続き。数学教育現場での「証明のコピペ」の流用は本当に要注意だと思います。「昔からみんなその方法で証明しているから、自分もその方法での証明を教える」となってしまうのは、数学好きが数学を教えるという立場では相当にまずい感じ。私も気を付けて常に修正を心掛けたいと思います。

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自分自身の無知無能が原因で「証明のコピペ」を流用してしまうケースは正直結構あるし、自分自身の無知無能を自覚できなくなっている場合も結構ある。ときどき、雑談しているあいだに気付くことができて、本当に要注意だと思います。

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